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セラピストインタビュー/タイ医学研究家・宮原由佳(第1回目)

投稿日:2014/09/22 更新日:

Therapist Interview

タイ王国ワットポー寺院タイ伝統医学校の指導者であり「神の手」とも称されるタイ古式セラピーの第一人者である宮原由佳先生が、オフィシャルサイトで発表した「タイ王国大学院留学」のニュースに驚かれた方も多いのではないでしょうか?
セラピスト個人の生き方を応援し注目していくセラピストチャンネルでは、宮原先生が海外留学を決めた経緯、そして留学生活、今後の活動目標など、さまざまなお話をうかがってみたいと思います。

第1回目:大学院進学を決めた経緯について

宮原由佳先生
-チュラロンコーン大学大学院ご入学おめでとうございます。宮原先生は、タイ古式のセラピストとして、また指導者としてタイと日本でご活躍されていたわけですが、どのようなきっかけでタイの大学院に進学する決意をされたのでしょうか?

ありがとうございます。
私はタイのワットポー寺院タイ伝統医学校(以下、ワットポースクール)に所属して13年、そして東京でユティカ タイトラディショナルセラピースクール&サロン(以下、ユティカスクール)を運営して4年、さまざまな出会いと経験をさせていただきました。
中でも、日本で神経内科の先生のご指導の下、パーキンソン病、認知症、脳梗塞後の片麻痺、ALS、高次脳機能障害、うつ症状など、神経内科系のご症状と戦われていらっしゃる方々に、5年間タイ古式のアプローチをさせていただいたことは、とても意味深いことでした。
そして時が経つにつれ、施術中にいろいろと皆さまがお話してくださる普段の悩みや心の葛藤をうかがっているうちに、もっと全体を把握している中で寄り添わさせていただくことができたら、という想いが強くなっていった事が、次第に「学びたい」気持ちへと繋がっていった事になると思います。

-「全体を把握」というのは、具体的にはどのような事でしょうか?

例えば、難病と戦っている方々の生活環境であったり、食生活であったり、ご家族との関係や、心の状態など…出来る限りあらゆる観点から共有し、検証していけたら、より効果的な施術に繋がるのではないかと考えるようになったのです。
そのような事から、タイ古式ヨガ体操教室を毎週行い、タイ古式マッサージとの相乗効果の検証を行ったり、時には歌ったり笑ったりと、出来る限り皆さん同士が対話し交流できる時間を設けるようにしました。さらにパーキンソン病、認知症、高次脳機能障害に関しては、学会やセミナー、家族会、患者さんの集いの会などへ積極的に足を運び、様々な角度から難病と戦っている方の全体像を把握しようと努めました。その際、お医者様や医療関係の方々のご助言、さらに多くの患者さん達のお話をうかがえる機会にも恵まれました。
いろいろな会に参加していると、やはり未病対策の大切さを痛感させられる事も多かったのですが、さらに、予防医学や代替医療などがクローズアップされていく時代の流れを目の当たりにする中で、民間療法を行うセラピストのあり方について、今後の日本では?タイでは?という意味をより深く考えるようになっていったのです。
その中で、改めてタイにおいてタイ医学のあり方を再認識するとともに、タイ医学を予防医学、代替医療の一端として、それをどう他国へも応用させていったらいか、というテーマが私の中で大きくなっていきました。
社会の中での民間療法のあり方、というようなことです。これが「公衆衛生学」という分野に興味を持ち始めたきっかけでした。

-公衆衛生学とは具体的にはどのような学問になりますか?

「公衆衛生学」を一言で表すのはとても難しいほど範囲の広い学問だと思います。常に変化していく環境や社会状況の中で、社会全体の健康水準の向上を目指し、環境整備対策などを研究していくのですが、とても幅広い観点から健康について学ぶ事ができる分野です。
私の場合は、「公衆衛生学」の中で「民間療法のあり方」をテーマとして勉強出来ないか?と漠然と考えていたわけですが、そんな折、偶然にもタイの神経内科の第一人者でいらっしゃるチュラロンコーン大学医学部の先生をご紹介していただける機会に恵まれました。私の考えや経緯を聞いてくださった先生は、幸いとても共感してくださり、チュラ大大学院にも公衆衛生学部(College of Public Health Science・公衆衛生学修士過程)がある事を教えてくださいました。
その先生とのご縁が大きなきっかけとなり、チュラロンコーン大学大学院を受験することに決めたのです。
タイ医学に親しんできた私にとって、タイでそのようなテーマに沿い「公衆衛生学」を学び研究する事は、とても意味あることではないかと思ったからです。
何かに導いていただいているような、本当に自然な流れの中での受験でした。

-実際に入学が決まった時の気持ちはいかがでしたか?

本当に合格できたのかととても驚きました。ものすごく嬉しかったのですが、喜びとともに、未知の世界への期待と不安な気持ちと…とても複雑な心境になりました(笑)。

-チュラロンコン大学大学院に合格が決まり、タイへ渡るまではどのような準備をして過ごされていましたか?

私の受験した課程は全て英語での授業や研究ですので、まずは英語をしっかり準備すること、また公衆衛生学についても少しでも知識を身につけておきたかったのですが…運営していたユティカスクールやお客様に対するセラピーがとても忙しく、大学院に合格が決まった後は、本当にあっという間に時間が過ぎ、ドタバタとタイへ渡る事になってしまいました。
幸い、私は長年暮らしたタイでの生活に対する不安はほとんど無かったのですが、大学院生活に対しては、夢や希望がいっぱいの反面、不安も大きいものでした。
そんな中でも、お客様や患者様、そしてタイ古式セラピーを学んでいただいた生徒さんから、たくさんの応援をいただいた事が私の支えとなっています。
ワットポーの先生方にもとても祝福していただきました。


宮原先生の想いが繋がり、運命的とも言える出会いから決断したタイの名門チュラロンコーン大学大学院受験。入学が決まるまでの時間の流れがとても印象的なインタビューとなりました。
難病と戦う患者さんと長い期間密にしていたからこそ生まれた想いが、今後どのような研究へと向かっていくのか、宮原先生の活動は今後も随時ご紹介いたします。
インタビュー第2回目は、学生生活についてお話をうかがってみたいと思います。

そんな宮原先生が学ぶタイの公衆衛生学は、今日本で非常に問題となっているデング熱を含む熱帯医学の本場でもあります。
本日配信の「グローバルニュースアジア」では、宮原先生が大学で取材したデング熱対策について配信されています。宮原先生によるコラム「医食同源」も大好評配信中です。ぜひチェックして下さい。

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